「この子、考えていることはあるけど、うまく言えてないんじゃないか」

頭の中には何かあるはずなのに、それを言葉にしようとすると詰まってしまう。もどかしそうにしている我が子を見ると、こちらまで何と声をかけていいか分からなくなったりします。

これは、考えていないから起きることではなくて、考えを外に出す練習の機会が、意外と少ないことが関係しているように思います。学校の授業では、決まった答えを書く場面は多くても、自分の中にあるぼんやりした考えを、言葉や形にして相手に伝える練習は、そこまで多くありません。

「言えない」のは、考えていないからじゃない

絵やデザインの授業をしていると、頭の中にはイメージがあるのに、それをどう描けばいいか分からず手が止まる子によく出会います。話を聞いてみると、実はちゃんと考えていて、「こんな感じ」というイメージも持っている。ただ、それを形にする回路がまだできていないだけなんです。

これは、言葉についても同じことが言えます。思っていることと、それを言葉にすることの間には、ちょっとした距離があります。その距離を埋める練習を、10代のうちにどれだけ積んでいるかで、大人になってからの表現のしやすさが変わってくるように感じています。

この力は、大人になってからも使い続けるもの

学校を出たあとの人生では、自分の考えを言葉や形にする場面が、ずっと続いていきます。仕事で自分の意見を伝えるとき、誰かと意見が違うときに自分の立場を説明するとき、あるいは、身近な人に自分の気持ちを伝えたいとき。どれも、頭の中にあるものをそのまま出すのではなく、相手に伝わる形に変換する作業が必要になります。

この変換の練習を、大人になってから急にやろうとすると、意外と難しいものです。だからこそ、失敗しても大丈夫な環境がある10代のうちに、「考えを形にしてみる」という経験を積んでおくことには、長く効いてくる価値があると思っています。

ミラジェネが大切にしていること

ミラジェネの授業では、絵やデザインを通して、頭の中にある考えを一度形にしてみる、という時間を大切にしています。うまく描けたかどうかよりも、何を伝えようとしたのか、どこを工夫したのかを、対話の中で一緒に振り返ります。

言葉であれ、絵であれ、「これが自分の考えだ」と一度形にしてみる経験を積み重ねることで、少しずつ、考えを外に出すことへの抵抗が減っていくと考えています。

今日からできる、ちょっとした関わり方

子どもが何かをうまく言葉にできずにいるとき、代わりに言い当てるのではなく、「それってこういうこと?」と、一緒に言葉を探してみてください。正しい答えを教えるのではなく、本人が自分の言葉にたどり着くのを、少し待ってあげる。それだけで、考えを形にする練習になります。

とはいえ、日々の暮らしの中でそうした時間を意識的に作るのは、なかなか難しいことでもあります。ミラジェネでは、少人数のオンライン授業を通して、そのための時間と関わり方を用意しています。どんな雰囲気か気になった方は、一度体験レッスンをのぞいてみてください。